「肩が痛い」
肩の病気 知っておきたい4選
「肩が痛い」と言っても、原因はさまざまです。
年齢や痛み方によって考えられる病気は異なります。
五十肩
(肩関節周囲炎)
好発:40~60代
主な症状
- 腕を上げると痛い
- 後ろに手が回らない
- 夜中に痛くて目が覚める
- 服を着替えにくい
肩関節を包む「関節包」が炎症を起こし、硬くなることで痛みや動かしにくさが生じます。
経過と治療
五十肩は時間の経過とともに改善することが多い病気ですが、改善までには数か月から2年程度かかることがあります。
① 痛みが強い時期(炎症期)
無理に肩を動かすと痛みが悪化することがあります。当院では、症状に応じて消炎鎮痛薬(痛み止め)、注射治療、生活指導などを組み合わせて、まず痛みを和らげることを目標にします。
② 肩が硬くなってきた時期(拘縮期)
痛みが落ち着いてきたら、少しずつ肩の動きを回復させることが大切です。無理のない範囲でストレッチやリハビリを行い、日常生活で困らない程度まで動きを改善していきます。
当院の診療方針
当院では、レントゲン検査だけでなく、必要に応じて超音波検査を行い、腱板断裂や石灰沈着性腱板炎など、五十肩以外の病気が隠れていないかも確認します。「本当に五十肩なのか」を見極めたうえで、一人ひとりに適した治療をご提案します。
腱板断裂
好発:50歳以上
主な症状
- 腕を横から上げられない
- 夜間痛が強い
- 肩に力が入らない
- 転倒後から痛みが続く
「年齢のせい」と思っていたら、
腱が切れていることがあります。
腱板は、肩を安定させながら腕を動かす4つの筋肉の腱の集まりです。50歳以上では、加齢に伴って腱板が弱くなり、日常生活の動作や軽い転倒をきっかけに断裂することがあります。
当院での診断と治療
診察に加えてレントゲン検査や超音波検査を行い、腱板断裂の有無を確認します。エコー検査では、その場で腱の状態や断裂の有無を評価できる場合があります。
保存療法(手術をしない治療)
腱板断裂が見つかったからといって、すぐに手術が必要になるわけではありません。痛み止め、注射治療、リハビリテーションなどの保存療法を行うことで、症状が改善する方も多くいらっしゃいます。
肩が上がらないからといって、すべてが五十肩とは限りません。特に転倒後に痛みや筋力低下が続く場合には、腱板断裂が隠れていることがありますので、お早めに整形外科をご受診ください。
石灰沈着性腱板炎
好発:40〜60代(女性にやや多い)
主な症状
- ▶昨日まで普通だったのに突然激痛
- ▶肩が全く動かせない
- ▶夜も眠れないほど痛い
肩を動かす腱(腱板)の中にカルシウム(石灰)が沈着し、それが原因で急激な炎症が起こります。肩の病気の中でも痛みが非常に強い疾患です。
当院での診断と治療
診察とレントゲン検査を行い、石灰の有無や大きさを確認します。必要に応じて超音波検査も行い、石灰の位置や炎症の程度を詳しく評価します。
痛みが強い時期には、症状に応じて消炎鎮痛薬(痛み止め)、注射治療、安静や生活指導などを組み合わせて治療を行います。痛みは非常に強い病気ですが、多くの場合は適切な治療により改善します。
肩関節脱臼
好発:10〜30代
主な症状
- 転倒やスポーツで肩が外れた
- 肩の形が変わった
- 激痛で腕を動かせない
上腕骨(腕の骨)が肩の関節から外れてしまった状態です。スポーツや転倒などの強い衝撃で起こることが多く、肩が変形し、激しい痛みで腕を動かせなくなります。
当院での診断・治療
まずレントゲン検査で脱臼や骨折の有無を確認します。脱臼と診断した場合は、できるだけ早く整復(外れた関節を元の位置に戻す処置)を行います。整復後は再度レントゲン検査を行い、正しく戻っていることを確認し、一定期間固定します。
再発に注意が必要です
一度脱臼すると、特に若い方では繰り返し脱臼しやすくなることがあります(反復性肩関節脱臼)。再発予防のためには、適切な期間の固定とリハビリテーションが重要です。
肩が外れたと思われる場合は、ご自身で無理に戻そうとせず、できるだけ早く整形外科を受診してください。神経や血管を傷つける危険があります。
肩を守る生活習慣
- ✓ 肩を急に動かしすぎない
- ✓ 長時間同じ姿勢を避ける
- ✓ 肩甲骨を動かす運動を取り入れる
- ✓ 痛みを我慢し続けない
当院では、レントゲン検査だけでなく、必要に応じて超音波検査を用いて、腱板断裂や石灰沈着性腱板炎などを診察室で評価しています。
肩の痛みは、五十肩だけではありません。
症状や診察所見、画像検査を総合的に判断し、一人ひとりの原因に合わせた治療をご提案いたします。
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