ビタミンC点滴療法
ビタミンC点滴療法とは
ビタミンC点滴療法(=高濃度ビタミンC点滴療法、ビタミンC注射療法)は、美容や健康増進、さらにはがん補助療法としても注目されている治療法です。ビタミンCを通常の食事やサプリメントよりもはるかに高濃度で静脈内に投与する治療法です。経口摂取では吸収量が限られますが、注射や点滴なら血中濃度を急速かつ高く上げることができます。
アスコルビン酸(ビタミンC)を主成分としています。
主な効果・効能
美容・美白効果
- メラニン生成を抑制し、シミ・くすみを改善。
- コラーゲン生成を促進し、肌のハリ・弾力を向上。
- 抗酸化作用で活性酸素を除去し、老化予防・ニキビ改善にも効果的
免疫力アップ・疲労回復
- ビタミンCは白血球の働きをサポートし、風邪・感染症予防に寄与。
- 疲労回復、ストレス耐性の向上にも効果があるとされています。
抗酸化・抗炎症作用
- 細胞の酸化ストレスを軽減し、慢性炎症や生活習慣病のリスク軽減に関与。
- 肝機能改善やデトックス効果も報告あり。
がん補助療法(高濃度投与時)
- 高濃度(25g以上)で投与した場合、過酸化水素の発生による抗腫瘍作用が期待されるとする研究もありますので、当院では50gでの静脈内注射にて投与を行います。医療機関での管理が必須です。
5,500円/50g
副作用・注意点
一般的に少ない副作用
- 注射部位の痛み、赤み。
- 一時的なだるさ、眠気、口渇。
- 腎機能への注意。
注意が必要なケース
- 腎機能障害のある方:排泄が遅れ、結石リスクが上がることがあります。
- G6PD欠損症(赤血球の酵素異常):高濃度投与で溶血の危険性あり。
- 高ナトリウム血症・心不全の方は慎重投与となりますので、採血させていただく事があります。他院でされた採血の結果があればお持ちください。
安全性
- 医師の管理下で血液検査(腎機能・G6PD検査)を行えば、基本的に安全とされていますので、頻度としては極めて珍しいですが、気になる方はご相談ください。
投与頻度と目安
- 美容・疲労回復目的:週1回〜2週に1回。
- がん補助療法目的:週2〜3回(高濃度)。
- 効果は数回の投与で実感する人もいれば、継続で変化を感じる人もいます。
治療を受けられる方へ
ビタミンC注射(点滴)は「美容目的」「疲労回復」「がん補助療法」など、目的によって投与量・頻度・期待される効果が大きく異なります。
以下に、代表的な3つの目的別に、効果・投与量・頻度・注意点をまとめます。
【1】美容目的
美白、美肌、アンチエイジング。
主な効果
- メラニン生成の抑制 → シミ・くすみ改善、美白効果。
- コラーゲン合成促進 → ハリ・弾力アップ、小じわ改善。
- 抗酸化作用 → 紫外線やストレスによる肌老化を防ぐ。
- 皮脂バランスの改善 → ニキビ・吹き出物予防。
推奨投与量・頻度
- 投与量:10g/回(中濃度) 1,100円
- 頻度:1〜2週間に1回。
- 継続期間:3か月ほど継続すると、透明感・肌ツヤの変化を感じる方が多い。
- プラセンタとの併用点滴で相乗効果が期待できます。
- 美容目的では比較的低〜中濃度で安全性が高いです。
【2】疲労回復・免疫力向上目的
主な効果
- 活性酸素の除去 → 倦怠感・ストレスの軽減。
- 副腎機能サポート → ストレス耐性の向上。
- 免疫細胞の活性化 → 風邪・感染予防、体力回復。
推奨投与量・頻度
- 投与量:10〜20g/回(中〜やや高濃度)
1,100円/10g
2,200円/20g - 頻度:週1回〜10日に1回。
- 急な疲れ・風邪の引き始めなどでは単回でも効果を感じやすい。
- マグネシウムやビタミンB群を併用すると疲労回復効果が増します。
- デスクワーク疲れやストレスが強い人に人気のコースです。
【3】がん補助療法・体内デトックス目的
高濃度ビタミンC点滴療法。
主な効果
- 高濃度のビタミンCが体内で過酸化水素を生成し、がん細胞を選択的に攻撃。
- 抗がん剤治療による副作用(倦怠感・食欲低下)の軽減。
- 免疫機能・QOL(生活の質)の向上。
推奨投与量・頻度
- 投与量:25〜75g/回(高濃度)
※体重や体調に応じて医師が調整しますので、体重を受診時に教えていただく場合があります。 - 頻度:週2〜3回が目安(継続的に実施)。
- 期間:数か月〜半年以上継続するケースもあります。
注意点
- 開始前に必ずG6PD欠損症検査(溶血を防ぐため)を行う。
- 腎機能・心機能に問題がないか確認が必要。
- 医療機関での管理下でのみ実施可能。
まとめとアドバイス
| 目的 | 投与量 | 頻度 | 主な効果 | 注意点 |
|---|---|---|---|---|
| 美容・美白 | 5〜10g | 1回/週~2週 | 美白・肌のハリ・抗酸化 | 特になし(比較的安全) |
| 疲労回復・免疫向上 | 10〜20g | 1回/週 | 疲労軽減・免疫強化 | 腎機能に注意が必要 |
| がん補助療法 | 25〜75g | 2〜3回/週 | 抗腫瘍作用・QOL向上 | G6PD検査必須 検査代金別途1,100円 |
- 美容・健康維持なら低〜中濃度で安全に継続できます。
- 疲労回復や体力強化にはやや高濃度を短期間集中投与が有効です。
- がん補助療法では医師管理下で高濃度を継続することが重要と考えます。


